ナビブラ神保町 2015年4月特集
この界隈の学生やサラリーマンは、「さぼうる」でサボる(息抜き!?)ことも多いのではないかと思うが、実は「さぼうる」は、スペイン語の「SABOR=味・旨味」に由来する。喫茶「さぼうる」は、サボるために非ず。
マスターの鈴木文雄さん(御年82歳、お元気です!)によれば「一緒に始めた人の友人に大工さんがいて、試行錯誤の末にこの山小屋風の造りに。当初は4/1開店予定でしたが、工事の遅れで15日になった」のだとか。
店内に飾ってあるこけしや置物はすべて常連さんのお土産。次第にたまっていって、今では見事に店の雰囲気とマッチしている。ここにも60年の足跡が。「さぼうる」同様、神保町内で今でも続いている老舗喫茶は「ラドリオ」「ミロンガ」「きゃんどる」の3店。
「さぼうる」のもつ雰囲気からか、テレビや映画のロケ地としてたびたび登場。鈴木さんが特に印象に残っているのが『失楽園』。ちなみに主演の役所広司は、千代田区"役所"土木"工事"課に勤務していたのが芸名となっている。うわぁ、ナビブラっぽいネタだ(笑)。
また、神保町を舞台にした人気ラジオドラマ『NISSAN あ、安部礼司』(TOKYO FM)でも、「さぼうる」の登場頻度が高い。鈴木さんによれば、地方から月に2〜3人は「ここ、安部礼司の舞台ですよね?」とわざわざ訪ねてくる人がいるそうだ。
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結婚式の二次会で貸切にした時、新郎新婦に贈る寄せ書きのついでに相合傘を描いたのが始まりとか。ボトルキープ時にも"不届き者"が真似して一筆したためていく(笑)。
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ブレンドコーヒー400円、チーズドック300円、人気のいちごジュース(1日約100杯!)、バナナジュース(1日約30杯)は各500円。年季の入ったミルク入れは開店当時からのもの。
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グルメ雑誌でたびたび紹介される昔ながらのナポリタン。これでも普通盛りで、崩さずに食べるには何度も通う必要があるかも!?
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地方から来たお客さんにはなるべくいい席をあてがったり、一緒に写真に収まってハイ、ポーズ! 「いい思い出をたくさん持って帰ってもらいたいからね」(鈴木さん)
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店が長続きしているわけは、優秀なスタッフに恵まれたから。いつも1F奥の"指定席"に座って客の出入りを観察し、スタッフに的確な指示を出す現役の現場監督=B
ビール会社のポスターに出るほど"ビール好き"で知られる鈴木さん。夜は1人でフラッと近所の中華料理屋で、キンキンに冷えたビールを飲むのが楽しみ。「2〜3杯飲んで店の2階に帰って寝ます。4杯飲むと、歩いて帰れません(笑)。」
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学生の街・神保町らしく、多くの学生がここで議論をし、恋を語り、学校を卒業すると同時に「さぼうる」も卒業≠オていった。そしてその人たちが結婚すれば妻や夫を、子どもができれば子どもを連れだって、何年か経って来店するという。 鈴木さんも「長い間こうして喫茶店をやっていて、もちろん全部の人を知っているわけじゃないけど、こうして会いに来てくれるというのは本当にうれしい瞬間だね」と目じりを下げる。
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