• グルメ部
    今柊二の「定食ホイホイ」
  • 読書部
    とみさわ昭仁の「古本“珍生”相談」
  • 文芸部
    ピエール大場の官能小説「路地裏のよろめき」
  • グルメ部
    高山夫妻の「おふたり処」
  • ジャズ部
    DJ大塚広子の「神保町JAZZ」
    2012〜15年掲載

茶清心
メイン写真

    そこは原書房さんの若旦那さんがご夫婦でやっていらっしゃる台湾のお茶を提供されているサロン「茶清心(ちゃしんしん)」さんです。土曜日の昼下がり。まだまだダウンを羽織らないと寒くて外を歩けないような陽気。そのサロンに足を踏み入れるとなんとシャツ一枚でもちょうどよいぐらいのポカポカした空間でした。聞くと、エアコンもつけていないとか! 1時間だけいる、というつもりでしたが、気づいたらあっという間に2時間が経っていました。一日一組だけのお茶のサロン。神保町で非日常的なひとときを過ごしてみませんか。

サブタイトル
メニュー写真

メニュー写真

メニュータイトルさまざまな種類のお茶を飲むことのできるサロンで、茶葉にはいろいろあること、発酵の度合いによって同じ茶葉でも味わいが異なってくること、また採集してすぐに飲むか、年数を経た、お酒のヴィンテージのような「老茶」といったものが存在することなど、茶葉のお話を聞いていると感心してしまいましたが、お茶を供する卓には珍しい茶の道具が存在したことも忘れてはならないことです。 茶壺(チャフウ)と呼ばれる急須に当たるものや茶船(チャセン)とよばれる茶壺を暖めたり、余った湯を受け止めるための鉢状の器、お茶を飲むための茶杯など、日本では耳慣れない道具が数々ありました。なかでも茶杯は200から300年ほど前のものを使用していて、それを聞いた途端使うのがちょっと怖くなりました(笑)。磁器も、香りを感じるお茶には青磁、焙煎の強いお茶には徳化磁のものを使うなど、バリエーションが豊富なのも楽しめます。

メニュー写真

メニュータイトル日本でお茶といえば、緑茶やほうじ茶などが定番ですが、中国茶や台湾茶は製法によって青茶・黒茶・緑茶・紅茶・白茶・黄茶の6種類に分けられるそうです。日本では新茶が一番よいとされますが、台湾茶では茶葉の香りや風味が変化していく過程そのものを楽しむそうです。1930年代の茶葉なども存在し、茶葉によっては年数を重ねるごとにヴィンテージとしての希少価値が上がるため、茶葉を収集するコレクターもいるそうです。また、新茶には若々しさと瑞々しさが、老茶には品のよさと落ち着きが感じられ、茶葉それぞれの個性を楽しむことができます。





メニュー写真

メニュータイトル梅のドライフルーツに棗(なつめ)とくるみのお菓子。梅のドライフルーツは甘酸っぱくて自然な甘み。棗とくるみのお菓子はスモーキーな風味がして、冬にぴったり。季節ごとに変わるお茶菓子も楽しみのひとつです。

夫コメント
一日一組限定です!
  昨年の秋にオープンしたばかりでしかも、一日一組「限定」って……。  限定とかって言葉に弱くて、旅行先でもこのスイーツはこの店舗だけです、なんていう 誘い文句についつい釣られて買ってしまう。その性分が作用したのか、このサロンへ吸い込まれるように足を運んでいました。原さんの奥様であるアンジェラさんは、台湾の方ですが、お茶を飲むというよりも台湾の方々にとってのアイデンティティであるお茶を通じて文化の交流ができればと、その思いを感じさせるのが供していただくお茶のひとつひとつに表れていました。日本の茶道にも通じる「一期一会」の精神。2時間の予定が4時間ぐらいになってしまうのも、サロンでのお話が盛り上がったりすることもあるので珍しくないとか。一日一組限定というのも入ってみて納得できました。
妻コメント
夫婦一緒に台湾茶はいかが?
  明るいサロンには心地よい音楽が流れ、神保町の景色を眺めながらゆったりとした気分でお茶を楽しむことができます。学生時代からの台湾の友人がいるのですが、その友人を訪ねて台湾に遊びに行った際に茶芸館で台湾茶を頂き、そのおいしさに感激したことがあります。今回は、昨年の春に収穫されたという新茶「杉林渓清香烏龍茶」と、2011年のコンテストで1位になったという大変貴重な「日月漂紅茶」をいただきました。どちらも風味豊かなすばらしい茶葉で、飲み終わった後も皆で茶杯の香りを楽しみました。奥様の楽しい台湾茶葉の話などを聞きながら、夫婦2人で有意義な時間を過ごすことができました。
イメージ
外観
店 名 :
茶清心
U R L :
お店のサイト
※店舗情報に関しては、ウェブサイトをご確認ください。