「定食バンザイ」著者今柊二が行く!定食ホイホイ第155回 - ?屋とりくらぶ

:   よく店の前を通るけれど、なかなか入るタイミングが合わない店ってありますね。地下鉄神保町駅を地上に出て、白山通り沿いにある「麺屋とりくらぶ」がそうだった。完全に私の動線の中にあるけど、なぜか入らなかった。
   さて、祝日の16時過ぎ。昼ごはんも食べていない状態で通りかかったので、このタイミングだ！と入店する。鶏とんこつらぁめんが750円。黒醤油と白醤油の2種類あるので、白にしよう。ごはん120円もつけよう。計870円。
   入口でチケットを買うと、店の人に2人掛けの席に案内される。出てきた水を飲みつつ待つ。店内はジャズが流れ、オシャレな感じ。こういうラーメン屋さん、ふだんは入らないなぁと思っていると、らぁめんとごはんが登場。これはやはりオシャレな感じだな。
:   青梗菜、ネギ、色の濃いメンマ、大きめのチャーシュー、そして味噌玉が入っている。まずは、味噌玉をスープに溶いて、ぐるぐるとレンゲでかき混ぜていただく。おお、これはコクもあって、おいしいじゃないか！
   続けて麺を食べよう。太い麺でシコシコといい感じだな。スープを飲みつつ、ごはんも食べる。……しかし、ふだん食べているラーメンの味とは少し違うな。そのためか、やや不安になりつつ、メンマを食べる。これは、なんとも味わい深いなあ。メンマ全体に味が染みていて柔らかい。町中華でも横浜中華街でも食べないタイプのおいしさだ。
   うーむ、やはりいいね！とだんだん安心感が増してきた。全体としては、やや上品な量なので、わりと早めに麺はなくなっていく。（今月の今さんに続く）。

途中、“味変しよう”と思い、テーブルの上にあった辛味を入れると、味が引き締まって別のおいしさに。かくして、ごはん、麺を食べ終わり、最後にチャーシューをいただく。これがトロトロの柔らかさで素晴らしい。具材の一つ一つがおいしいので、全体として「美味しい」感じ。
「不安」は完全に「安心」に変わった。良かった。そして、なかでも一番印象深かったのはメンマだったなと思いつつ、「ごちそうさま」と言って、席を立ったのであった。
『かながわ定食紀行6』神奈川新聞社。

店　名 :: 麺屋とりくらぶ
住　所 :: 神田神保町2-14-15
サイト :: お店のHP

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