「定食バンザイ」著者今柊二が行く!定食ホイホイ第179回 -神保飯店

:   竹橋で用事が終わって12時40分。ナイスな時間ですね。そう考えつつ日本教育会館まで来ると、ここの2階に中華料理店があったことを思い出した。泰南飯店（たいなんはんてん）。見るとランチをやっている。前から気になっていたので入ってみようと階段を登る。
  ドアを開けると、こりゃ“大箱！”、ゴージャスな雰囲気。こんな店だったのか！店の人に2人席に案内される。しかし、ランチも安いな。麻婆豆腐ランチにしよう。なんと800円。ごはんのお替りもできるそうだ。注文して、テーブルの上にあったポットからお茶を汲んで飲む。
  それにしても、往年の中華街の店のような懐かしい雰囲気だ。セルフの杏仁豆腐を取りにいく。ソフトドリンクも一杯サービスらしいので、食後にコーヒーを飲もう。かくして麻婆豆腐ランチ到着。
:   おお、とてもいいじゃないの。ごはんに蓋がついているのも、ますます昔の横浜中華街っぽいですね。蓋を取って、さあ食べよう。まずはスープから。ワカメと玉子のとろみスープ。落ち着いた味わいで、いいね。
  続いて麻婆豆腐。とろみの強い、ほどよい辛さ。挽肉もたっぷりだ。さらに、麻婆豆腐を受け止めるごはんがツヤツヤとおいしい。こりゃお替りマストだなと思いつつ、2杯目もいただく。お店の人はすぐ持ってきてくれる。ザーサイ、もやしの和え物、そしてサラダもついていて、栄養バランスも素晴らしい。
  かくして順調に食べ終えて、再び席を立って、アイスコーヒーをもらってくる。さあ、食後のデザートタイム。杏仁豆腐を食べつつ、食後のコーヒーをゆっくり楽しんだのだった。

  （「今月の今さん」に続く)

  この店、かなり感動したので、このあと何回も訪れて食べている。わかったのは“大箱”のメリット。ほぼ待つことがないので、ゆっくりと食べられる。満腹になる。高くない。そして何よりも、おいしい！と、サラリーマンにとって必要な要素がすべてあります。
  ちなみに横浜中華街の場合、ごはんに蓋がある場合のほかには、お櫃（ひつ）を持ってきてくれて、そこから好きなだけ茶碗によそって食べる方式もありました。今でも少しは残っていますがね。
   『昭和平成令和定食紀行』(竹書房文庫)

店　名 :: 泰南飯店
住　所 :: 一ツ橋2-6-2 日本教育会館(一ツ橋ホール)2F
サイト :: お店のHP

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