「定食バンザイ」著者今柊二が行く!定食ホイホイ第175回 -き(七が三つ)道庵（きどうあん）神保町店

:   神保町で平日の15時。微妙な時間。どうするか、チェーン店で我慢するかなと思いつつ、白山通りの裏側を歩いていると、き(七が三つ)道庵（きどうあん）という蕎麦屋がまだやっていたよ。良かった～。前回に続いて今月も蕎麦屋だが、ご容赦を。
  　店内に入り、壁に向かったカウンターに座る。さて、何にするか。体調はそれほど良くないが、カツ丼が食べたいのでセットで。1030円。かけそばにしてもらう。お兄さんに注文して出てきた水を飲んでいると、素早く登場。
  　これはなかなかナイスな感じ。かけ蕎麦にはネギが入り、揚げ玉が別についているのがいいね。まずは、かけ蕎麦のおつゆをレンゲでいただく。カツオ出汁がくっきりとした、濃い目のおつゆ。続けてカツ丼。小さめの丼ぶりだが、こんもりと入っている。
:   食べると、味は濃い目で、カツは三切れたっぷりと入っている。噛み応えのある肉だな。玉子がとろりとしていて、こりゃうまい！体調がだんだんと良くなってきた（笑）。
  　あ、そばも食べよう。揚げ玉も入れて……と。細めの麺でオーソドックスな感じ。濃い目のおつゆとよく絡む。麺とおつゆのバランスが大事なんだよね。これは正解。箸休めにキュウリとタクアンの漬物を食べて、と。
  　さてさて、カツ丼に戻る。食べていると肉と衣が分離していく。衣がうまいな。カツ丼のうまさは私的には、肉のエキスを含んだ衣と玉子のおいしさなんじゃないかと思う。
  　かくしてカツ丼を食べおえ、最後に残った蕎麦をツルツル。お水がなくなるとお兄さんがすぐ継ぎにきてくれて、気持ちの良いお店だ。
  （「今月の今さん」に続く)

  BGMは静かな洋楽。店内はなんだかオシャレな感じ。この時間だが、昼時に食べそびれた神保町で働く人々（男性も女性も）が次々と入ってきますね。やはり人気店なのだ。蕎麦だけ食べている人もいるけど、私はまだ丼とセットの方がいいなあ。
  まあ、以前よりは米をどうしても食べたいという意欲はやや減ったけど（笑）。ちなみに、同店には開化丼（ブタ肉）セットというのがあった、これはがとても気になるので、ぜび食べに来ることにしよう。
  『昭和平成令和定食紀行』(竹書房文庫)

店　名 :: き(七が三つ)道庵（きどうあん）神保町店
住　所 :: 神田神保町2-12-8ビラ神保町1F
サイト :: お店のHPなし

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