• グルメ部
    今柊二の「定食ホイホイ」
  • 読書部
    とみさわ昭仁の「古本“珍生”相談」
  • 文芸部
    ピエール大場の官能小説「路地裏のよろめき」
  • グルメ部
    高山夫妻の「おふたり処」
  • ジャズ部
    DJ大塚広子の「神保町JAZZ」
    2012〜15年掲載

DJ 大塚広子の神保町JAZZ:人気美人DJ・大塚広子が贈る、珠玉の神保町セレクト!

DJ Hiroko Otuka
幅広く柔軟なJazzの切り口と、徹底した音源追求、繊細かつ大胆なプレイを持ち味に、DJ/イベント企画、執筆活動を行う。全国各地から、スペイン、フジロックフェスティバル、BLUE NOTE TOKYO等に出演。日本のジャズ・レーベル、「TRIO」、「somethin'else」(EMI)、「DIW」(DISK UNION)のMIXCDを監修制作する。

オフィシャルHP http://djotsuka.com

第5回 特集 日本のレーベル、

Hiroko's Selection

  • Friends and Neighbors Ornette Live at Prince Street

    @
    Freedom Jazz Dance
    Eddie Harris Quartet

    多芸多才な"ファンキー・パパ"っぷりを発揮したエディ・ハリスの1994年作。 彼の1965年名作「Freedom Jazz Dance」のセルフ・カヴァー。 ビリー・ハート(ds)、ジョージ・ムラーツ(b)の変則的かつガッツあるバックサポート、そしてエディとは子供程の差がある若手ジャッキー・テラソン(p)の参加もフレッシュ♪

  • One

    A
    Jungle Strut
    Grant Green Junior

    グラント・グリーンが20歳で生んだ息子、ジュニア(本名グレッグ・グリーン)がソウルジャズ名曲を今風に再演した1997作。 クロスオーバー感たっぷりで心地よくもエキサイティングな仕上がり♪ブッカーTの「Green Onion」も大胆カヴァーしてます!オルガンの重鎮、リューベン・ウィルソンの参加も時代のクロスオーバーですね〜。

  • Back To Oakland

    B
    African Venus
    Dewey Redman Featuring Joshua Redman

    いまや現代ジャズ界で大人気のサックス奏者、ジョシュア・レッドマン。 彼のデビュー当時の演奏が聴ける1992年作。親子共演した話題の本作は、その名の通りアフリカンなテイスト満載!父のデューイが奏でるアラビアのダブル・リード楽器、ミュゼットのソロがまたスゴイ!9分以上ある曲ですがその壮大な世界観にもっていかれます!

  • Radio Music Society

    C
    Magic Of Love
    The Moffett Family Jazz Band

    タイトなドラムにちょっと郷愁感あるメロディもグッとくる1993年作。 ヴィーナスとの出会いは7,8年前にこの盤を見つけたことから。90年代ジャズでこんなにいい作品があるんだって感激したのを覚えています。 音楽することのヴァイタリティと生命感を感じられる最高の仕上がり!翌年リリースの続編、『Jambalaya』もオススメ♪

90年代の
オススメ名曲カヴァー!

 ヴィーナス・レコードをご存知ですか?1992年に始まり今年20周年を迎えた日本発のレーベルです。写真家を起用した美的なジャケット、その一貫したアートワークは日本のジャズ・レーベルの中でも一際斬新で目を引きます。日本人好みのスタンダードや、クラシック・テイストの作品イメージもありますが、DJ間では密かにこのヴィーナス・レーベルの掘り起こし作業が行われていました。昨年はDJ界の大先輩、須永辰緒さんがコンピレーションを発売し話題になったばかり。実はこのヴィーナスのミックスCDを私、制作いたしまして、この度9/19リリースとなりました!今月は私の自信作から特にオススメの収録4作をご紹介したいと思います!まずは、お馴染みのカヴァーを2作。ソウルジャズ・シーンのサックス奏者、エディ・ハリス@。ジャンルを超えてたくさんのミュージシャンにカヴァーされていて、マイルス・デイヴィスのカヴァーが特に名演として有名ですね。彼が1965年に作った曲を、約30年後にセルフ・カヴァー!エディがこの世を去る2年前の作品ながら、とってもエネルギッシュです!そしてブルーノート作品でもお馴染みのギタリスト、グラント・グリーンの息子が、テナーサックス界のボス、ジーン・アモンズの1970年作をサラリとカヴァーしたA!原曲も充分クールでカッコイイのですが、こんなのも知ってる?的に使うのがDJの密かな喜びでもあります…(笑)。

次世代&
ファミリー・バンドが熱い!

 ところで、このヴィーナス作品を作りながら気づいたことがありました。Aもそうなのですが、90年代に入るとジャズ・マスターの次世代が登場しジュニア&ファミリーの新しいジャズの在り方が存在してきます。現代のジャズ界において、最もクリエイティヴなサックス・プレイヤー、ジョシュア・レッドマン。ジャズの歴史を更新する超新星として注目されていたデビュー当時の作品がBです。お父様は、オーネット・コールマンのカルテットに加入していた筋金入りのサックス奏者、デューイ・レッドマン。親子で共演したこの作品はヴィーナス・レーベル発足時の重要作!ユニークで壮大なスケールのデューイと、オーソドックスなスタイルの息子ジョシュアが深いコラボレーションを生み出しています。デューイ・レッドマンと同じく、テキサス州フォートワースの地でオーネット・コールマンの洗礼を受けた、チャールス・モフェットというドラマーがいます。彼はミュージシャンとしてだけではなく、音楽教育に携わり後世のジャズ・シーンを活性化することに力を注いできました。音楽一家モフェット家で一致団結して作り上げたCは、現代感覚と彼らのルーツであるアフリカン・アメリカンのルーツが合わさった素晴らしい作品です。ジャズは時代と共に確実に動いています。その過程を日本のプロデューサーが作品として残していることに改めて感激しました!ぜひヴィーナスの作品をチェックしてみてください♪

Friends and Neighbors Ornette Live at Prince Street

The Pieces Of Venus

Mixed by Hiroko Otsuka

90年初頭からリリースされている日本発のジャズ・レーベル、ヴィーナス・レコード。 多彩なヴィーナス作品をひとつの世界に凝縮したレーベル初のミックスCD。
定価:2,000円(税込)
商品番号:VHCD-1087
発売日:2012/09/19
発売元:ヴィーナスレコード(株)


ライブ情報

  • 9/28(金) 渋谷 The Room
  • 9/29(土) 四谷 いーぐる
  • 9/29(土) 恵比寿The Garden Hall
  • 9/30(日) 千葉一宮 ワンハートカフェ
  • 10/2(火) 新宿Brooklyn Parlor
  • 10/6(土) 吉祥寺 ジャズ喫茶 メグ
  • 10/8(月・祝) 渋谷 KOARA
  • 10/19(金) 新橋COTTON CLUB

#