• グルメ部
    今柊二の「定食ホイホイ」
  • 読書部
    とみさわ昭仁の「古本“珍生”相談」
  • 文芸部
    ピエール大場の官能小説「路地裏のよろめき」
  • グルメ部
    高山夫妻の「おふたり処」
  • ジャズ部
    DJ大塚広子の「神保町JAZZ」
    2012〜15年掲載

DJ 大塚広子の神保町JAZZ:人気美人DJ・大塚広子が贈る、珠玉の神保町セレクト!

DJ Hiroko Otuka
幅広く柔軟なJazzの切り口と、徹底した音源追求、繊細かつ大胆なプレイを持ち味に、DJ/イベント企画、執筆活動を行う。全国各地から、スペイン、フジロックフェスティバル、BLUE NOTE TOKYO、東京ジャズフェスティバル等に出演。日本のジャズ・レーベル、「TRIO」、「somethin'else」(EMI)、「DIW」(DISK UNION)、「Venus Records」のMIXCDを監修制作する。

オフィシャルHP http://djotsuka.com

第11回 ジャズの世界遺産レーベル、ブルーノートの

Hiroko's Selection

  • Without A Net

    @
    Without A Net
    Wayne Shorter

    2013年2月リリース。邦題、「ネットなしで。」イコール、「危険を承知で。」と訳される、ベテランのブルーノート復帰作!"ジャズは、ギリギリのパフォーマンスを楽しむものさ!"と言わんばかりのエキサイティングさは、ブルーノートという、ジャズマンの力量を最大限に引き出せる場所でこそ、味わえるスリルなのかも・・・。

  • SHeritage

    A
    Heritage
    Lionel Loueke

    2012年リリース。1973年西アフリカのベナン生まれのギタリスト。奨学金でのバークリー音楽院経験を経てNY に拠点を移し、ハンコックの側近として、また学生時代の仲間との活動も精力的。ソロギターとヴォーカルによる『イン・ア・トランス』、アフリカ伝統音楽にジャズをミックスさせたエスニックなジャズ『ヴァージン・フォレスト』もオススメ!

  • My True Story

    B
    My True Story
    Aaron Neville

    2013年1月リリース。デビューから50年以上経った今(70歳!)でも甘くとろける声が健在!彼が幼い頃から口ずさんできた懐かしの楽曲が勢揃い。世界の美しいものを後世に残したい、というドンの意欲が、まさに形になった名作。このブルーノート作品によってジャズが、ドゥ・ワップがもっともっと身近に感じられるようになりました。

  • Black Radio

    C
    Black Radio
    Robert Glasper Experiment

    2012年リリース。次世代のジャズマンから圧倒的な支持を得るピアニスト、ロバート・グラスパー。ジャズ側からというよりR&B側からアプローチしたジャズ性と、ブルーノートブランドが融合し新たなファンを生んだ重要作。最新作は、ヒップホップ界の人脈で再構築した本作のリミックス、『ブラック・レディオ・リカヴァード・ザ・リミックス』。

ブルーノートでジャズがわかる!?
あのベテランも復帰!

 2013年早々ジャズが豊作!なぜかってあの有名レーベルがすごく元気だから♪そう、それはご存知ブルーノート☆ブルーノートレーベルは1939年、ドイツ出身のアルフレッド・ライオンによって、NYで創設されました。ジャズのイメージって、50〜60年のモダンジャズ(おしゃれなカフェや居酒屋さんでもよく流れてる、アノ音ですネ☆)が定着してますが、70年代は、レーベルのL.A移転にともなってフュージョン路線にかわり、そして'85年、EMIに買収され新生ブルーノートが復活した後2000年代はノラ・ジョーンズが大ヒットするなど、ジャズは時代とともに変化しています!そしてその変革はブルーノートとともに歩んできたようなもの・・・!歴史的名盤を数多く生み出し、今も新たなファンを生むブルーノートの今を知ればジャズもわかったと同然☆今回は、来年75周年にむけて盛り上がるブルーノートの最新作をご紹介します!先日2月にも「ブルーノートナウ2013」のコンベンションがあったのですが、2012年に就任したレーベル社長、ドン・ウォズや、第7回にご紹介したヴォーカリスト、ホセ・ジェイムズが豪華出演!!業界が湧きに湧いております!第一のニュースは、ジャズ界伝説のコンポーザー兼作曲者、ウェイン・ショーターがなんと43年ぶりにレーベル復帰作@をリリース!前回ご紹介したJAZZ WEEK TOKYOで待望の来日も果たします!

これもジャズ!?
今のブルーノート!!

 ショーターは、アート・ブレイキーや、マイルス・デイヴィスと共にし、フュージョン期はウェザー・レポートを結成した重要人物。ソロ活動も勢力的な現役80歳!オールドなジャズファンから、これからの音楽ファンまでジェントルな世界を届けてくれます♪そしてAは、ピアニスト、ハービー・ハンコックが目をかけ、彼の率いるヘッド・ハンターズの一員として今大注目のギタリスト!彼は17歳でギターに目覚めますが、アフリカ出身の彼は弦の入手が困難だったため、自転車のブレーキを弦にして猛特訓したとか・・・。アフリカの伝統とジャズの融合を果たした躍動感ある一押し作品♪ブルーノートの躍進はジャズだけに止まりません!ジャズにとらわれず、R&Bスタイルの音も手中にあります。Bのローリング・ストーンズの一人、キース・リチャーズと、彼らのプロデューサーとしても知られる現ブルーノート社長、ドン・ウォズ直々手をかけた新作!ネヴィル・ブラザーズのヴォーカリスト、アーロン・ネヴィルが天使の歌声を披露する、ドゥ・ワップの現代作品です。アメリカのゴスペルの伝統を振り返るブルーノート解釈、これも新しいですよね!そして、グラミーベストR&B賞も受賞したCを忘れてはいけません。ブラックミュージックのひとつの歴史形成を担ったヒップホップ、そのジャンルを見事に昇華した今の音楽はまさにこれ!ジャズの未来を刺激する旬なジャズメンに今後も大注目です!


ライブ情報

  • 3/22(金) 渋谷 The Room
  • 3/29(金) 岡山 SAUDADE HAUS
  • 3/31(土) 恵比寿 Batica
  • 4/21(日) 渋谷 Saravah Tokyo

#