- 幅広く柔軟なJazzの切り口と、徹底した音源追求、繊細かつ大胆なプレイを持ち味に、DJ/イベント企画、執筆活動を行う。全国各地から、スペイン、フジロックフェスティバル、BLUE NOTE TOKYO、東京ジャズフェスティバル等に出演。日本のジャズ・レーベル、「TRIO」、「somethin'else」(EMI)、「DIW」(DISK UNION)、「Venus Records」のMIXCDを監修制作する。
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@
Coup De TeteKip Hanrahan
1981年リリース。キップ・ハンラハンのソロ・デビュー作。DJでは「This night comes out of both of us」を昔からよくプレイしています。全体を通して流れているダブル・トラップ・ドラムとクラーヴェのグルーヴ、それに呼応するニューヨーク・アンダーグラウンドの精鋭たちが繰り出す音世界が見事に収められた記念作。
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A
Music for the Texts of Ishmael ReedConjure
1985年リリース。タジ・マハールに、アラン・トゥーサン、レスター・ボーイといったメンバーが一同に介し、ダウン・トゥー・アースな音色でアメリカンカルチャーを綴った作品。DJでは収録の「The Wardrobe Master of Paradise」とダニー・ハサウェイの 「The Ghetto」を昔から一緒にかけていました。
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B
Ya Yo Me CureJerry Gonzalez
1980年リリース。ウェイン・ショーターの「Nefertitti」、セロニアス・モンクの「Evidence」のジャズをエレガントにラテンで包んだカヴァーが素晴らしい!昨年訪れたNYでは、ブルーノートでちょうど彼のライヴがあったり、レコード店でこのオリジナルLPを見つけたりとリアルな現地の思い出となりました。
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C
A Thousand Nights and a Night(1.Red Night)Kip Hanrahan
1996年リリース。キップ・ハンラハンの音楽はこの前と後で大きく分けられるとも言われる程、レーベルのエポックメーキングとなった作品。オープニングの「Shahrazade(opening)」を聞けば、このレーベルの魅力が肌で感じ取れるはず。この世界観にはまった方は、続編(Shadow Night)もぜひ!
アメリカン・クラーヴェ
出会いのこの2枚♪
いよいよ春ですね〜♪でも新たな環境に(花粉症にも!)ちょっと目眩を起こしたりする時期かも??時には音楽で現実逃避するのはいかがでしょう?私がこのレーベルに出会ったのは20歳の頃。DJで使える曲があったのはもちろんなのですが、都会っぽくてミステリアスで大人な薫りに惹かれ、映画を見るように現実を忘れては曲に浸ったものです(笑)。アメリカン・クラーヴェは1980年にキップ・ハンラハンが始めたニューヨークのラテンコミュニティーのレーべルです。主に南米ラテン圏出身のミュージシャンが中心となってパーカッシヴで雑然とした音色のなかにも、エレガントでどこか都会の夜を感じさせる魅力がいっぱい。まずは私が始めに出会った2枚からご紹介しましょう。@は、レーベルプロデューサー、キップ・ハンラハン名義で初となる人気作。ビル・ラズウェルやアート・リンゼイといった当時NYの注目株と、前衛ジャズ史の一端を作ってきたチコ・フリーマン、バイヤード・ランカスター、そしてマイルス・デイヴィスの名プロデューサー、テオ・マセロなどのベテランを競演させた大傑作。80年代当時のNYをリアルに伝える危うさと洗練さが混じり合った傑作です。次に挙げるAは、レーベル誕生のきっかけとなる作品。アフロ・アメリカンの作家イシュメル・リードとキップは映画を制作する予定でしたが予算が折り合わず、代わりに実現したプロジェクトがこのコンジュアでした。
● アメリカン・クラーヴェ
記念すべき初作と代表作!
アイルランドとユダヤの混血であるキップは、黒人とラティーノの混住区であったNYブロンクスで育ち、ラテンのリズムパターンであるクラーヴェのカウントでスウィングすることを覚えたといいます。彼は、テオ・マセロからプロデュースの手法を学び、ゴダールの映画にも関わった多彩で鋭い感性の持ち主。彼の感度が黒人や移民音楽家を引き寄せた結果、Aはリードの詩とともにアメリカンカルチャー全体を批評した作品になりました。他のコンジュア2作も必聴!次のBはレーベルの記念すべき第一弾。キップの幼なじみだったパーカッショニストのリーダー作です。様々なタイプのミュージシャンを混ぜ合わせた彼独自のプロデュースで注目され、当時暴力と貧困に犯されていたサウスブロンクスのシーンに、音とアートで対峙したものだったと言われています。そしてCは21世紀を前に新たなテーマを打ち出した名作!ミュージシャンを歌う語り部として登場させ、イスラムの古典『千夜一夜物語』を題材に断片的な物語を描いた内容です。共に制作していたドン・プーレンの他界といった背景で、過去の作品よりストーリーテラーとしてのコンセプトを強め、切ないまでに貧欲な音楽の飢えを語り続ける都会のBGMとして厚い支持を受けています。このレーベル音源のみを使った私のMIX作品が3月26日からJJazz.Net(http://www.jjazz.net/)で公開されています。ぜひ聞いてみてくださいね♪
- 最終回: これぞジャズのスピリット♪
- 第34回: ヨーロッパ発の名門レーベルECM今昔♪
- 第33回: ジャズ新世代の来日ラッシュ!
- 第32回: 年末総集編・今を生み出すJAPAN GUIDE pt.2!
- 第31回: 年末総集編・今を生み出すJAPAN GUIDE pt.1!
- 第30回: たまには、ジャズもポップに大変身!
- 第29回: クラウド・ファウンディングって!
- 第28回: 今話題の・・・ジャズドラムVSエレクトリックミュージック!
- 第27回: ジャズ目線で勝手に(笑)FUJI ROCK FESTIVAL'14特集!
- 第26回: "今ジャズ"の注目ドラマー、クリス・デイヴ特集!
- 第25回: ユネスコのジャズ・デイ!豪華すぎる一夜!
- 第24回: 都会の夜のBGM≪アメリカン・クラーヴェ≫って知ってる?Part2♪
- 第23回: 都会の夜のBGM≪アメリカン・クラーヴェ≫って知ってる?♪
- 第22回: いますぐ見に行きたくなる♪日本のジャズ♪
- 第21回: ロバート・グラスパーのベーシスト、デリック・ホッジ。
- 第20回: ハッピーな年越しを祈って♪スウィング&ビッグバンド。
- 第19回: ちょっと気になるジャズの国 スペイン
- 第18回: 時代を映す4人の女性ヴォーカリスト♪ カントリー、ジプシー、クレオールとジャズ??
- 第17回: 誰でもわかる!?年齢別イスラエル・ジャズマン特集!
- 第16回: 現地ニューヨーク取材!ロイ・ハーグローヴやNYアヴァンギャルドな現場まで。
- 第15回: 夏フェス出演の“デヴィッド・マレイ”に迫る!
- 第14回: ラテンジャズとはいったものの・・・。
- 第13回: N.Y.の最先端を探せ!!
- 第12回: 今話題のロバート・グラスパーが参加する(&したい)注目作!
- 第11回: 大ジャズの世界遺産レーベル、ブルーノートの"今"を大特集♪
- 第10回: 大人の一週間!JAZZ WEEK TOKYO 2013特集♪
- 第09回: 新春豪華!ビッグバンド特集♪
- 第08回: 2012年リリース、日本人アーティストのオススメ作品♪
- 第07回: 晩秋とともに・・・今がアツイ!男性ヴォーカル特集♪
- 第06回: 日本のレーベル"スパイス・オブ・ライフ"を聴こう♪
- 第05回: 日本のレーベル、"ヴィーナス・レコード"特集!
- 第04回: 特集 東京JAZZ 2012!!
- 第03回: Chet Bakerを追え!
- 第02回: 梅雨のひととき…ジャズメンの第二のお仕事に想い馳せて
- 第01回: 新緑のモーニングタイムに聴きたいジャズ
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