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    DJ大塚広子の「神保町JAZZ」
    2012〜15年掲載

DJ 大塚広子の神保町JAZZ:人気美人DJ・大塚広子が贈る、珠玉の神保町セレクト!

DJ Hiroko Otuka
幅広く柔軟なJazzの切り口と、徹底した音源追求、繊細かつ大胆なプレイを持ち味に、DJ/イベント企画、執筆活動を行う。全国各地から、スペイン、フジロックフェスティバル、BLUE NOTE TOKYO、東京ジャズフェスティバル等に出演。日本のジャズ・レーベル、「TRIO」、「somethin'else」(EMI)、「DIW」(DISK UNION)、「Venus Records」のMIXCDを監修制作する。

オフィシャルHP http://djotsuka.com

第25回 ユネスコのジャズ・デイ!豪華すぎる一夜!

Hiroko's Selection

  • Teo Macero

    @
    River: The Joni Letters
    Herbie Hancock

    2007年リリース。グラミー最優秀アルバムとなった大推薦作品。シンガーソングライター、ジョニ・ミッチェルの復活を歓迎してのトリビュート・アルバム。ノラ・ジョーンズなど今を輝く女性ヴォーカル勢の起用もバッチリだし、ウェイン・ショーターとの息の合ったアンサンブルも素晴らしい!ベテランたちの美しい音色が楽しめます。

  • Alfred Triff

    A
    Heroes & Misfit
    Kris Bowers

    2014年リリース。90年代のヒップホップをはじめ様々な音楽を聴いて育った現在25歳の新世代ピアニスト。2011年セロニアス・モンク・コンペティション優勝、という輝かしい経歴で、ロバート・グラスパー以降のジャズの担い手として注目されています。インディーロックやR&B、映画音楽などをクロスオーバーさせた見事な仕上がり♪

  • El Negro & Robby

    B
    Without a net
    Wayne Shorter

    2013年リリース。2011年欧州ツアーのライブ音源。空中ブランコをお助けネットなしで空中浮遊するような、危うくも華麗なこの遊戯。空間の音の埋め方やストーリーの奏で方がまさにベテランのなせる技。挑戦的、シリアス、ダーク、ミステリアスでタイトな世界観。そこに魅せられたファンがまだまだ増え続けています。

  • Kip Hanrahan

    C
    Sketches Of Md: Live At The Iridium
    Kenny Garret

    2008年リリース。ファラオ・サンダースをフィーチャーしたライブ盤。ファラオとボビー・ハッチャーソンを迎えた前作2006年の『Beyond the Wall』を受けての内容で臨場感たっぷり。ラストの人気曲「Happy People」も、乗りの良いダンスナンバーでおすすめ♪ドラムは第13回で紹介したジャマイア・ウィリアムス。

そもそも、
このジャズ・デイって??

 今年の4月30日、大阪で行われたインターナショナル・ジャズ・デイ、みなさまご存知でしたか?
2012年からユネスコ(国際連合教育科学文化機関)がこの日をジャズ・デイとして、世界各国でスペシャル・ライブやワークショップが行われています。人々との交流を通した交際平和を謳うユネスコ。ハービー・ハンコックがその親善大使となったことで宣言され、今年が3回目となります!過去、パリ、ニューヨーク、ニューオーリンズとトルコのイスタンブールで開催されましたが、3回目にして我が国日本の大阪が選ばれました!京都等関西の歴史的文化の豊かさや、日本にジャズが普及しはじめた頃(1920年代)の大きな担い手が大阪だったこともあって、アジア初の選出!このコンサートは、ユネスコの教育的側面のツールということもあって、豪華すぎるメンバー来日のわりには、ライブやフェスのようなプロモーションもなく、気になるけど実際どんななの?という噂が飛び交っていました。が、いざ当日になって、素晴らしかった!と反響多数!しかもライブ模様が同時中継され、その後もノーカットでYou Tubeにもアップされています。出演者はベテラン勢、ディーディー・ブリッジウィーター、秋吉敏子、日野皓正・・・まだまだおります!出演者詳細はこちらから
今月はその豪華すぎるミュージシャンのなかから、おすすめの作品をご紹介します!

おさえておきたい、
彼らの推薦作♪

 今回の凄いところは、歴代のベテランと、今旬のミュージシャンが一同に介していること!実際映像をみてわかりましたが、約3時間程度のライブには、楽曲ごとにメンバーが入れ代わり、ミュージシャン自身がこの一度限りの即興を楽しんでいるみたい。まずは一音でその場の空気がかわるベテラン・ピアニスト、ハービー・ハンコックの@。グラミー受賞のこの作品を聴くとジャズの粋をゆうに超えていることがわかります。そんなベテランに対してまだ25才のクリス・バワーズの抜擢にも注目。つい先月発売されたデビュー作Aの話題性もあり、今回のステージでは周囲からの期待がびしびし伝わってきました。さらに管楽器も豪華!ハービーとのソロが感動的だったウェイン・ショーター。ブルーノートからのBももう発売から1年以上経ちますが全く新鮮さを失っていませんね。ショーターもハービーと同じく、1音だけでハッとする印象を残していて見事でした。最後に紹介したいのがサックス奏者、ケニー・ギャレットのC。今回のコンサートでは、壇上ですべて日本語のスピーチを行い、震災についても深く言及していました。観客も拍手喝采。彼はマイルス・デイヴィス・グループでの活動から、ヒップホップ人脈まで幅広く関わる現代ジャズのキーマン。きっと今後はいまのハービーのような存在になるような気がします。 ぜひみなさんもこの豪華すぎる実況ライブYou Tube体験してみてください♪


ライブ情報

  • 5/23(金) 渋谷 The Room
  • 5/24(土) 仙台 Vinyl Diz
  • 5/27(火) 新宿 Brooklyn Parlor
  • 5/30(土) 徳島 Bump
  • 6/5(木) 新宿 ピットイン
  • 6/7(土) 大阪 ビルボードライブ クリス・デイヴ公演
  • 6/19(木) 心斎橋 Brooklyn Parlor
  • 6/21(土) 名古屋 Out Record

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